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アマゾン・ドット・コムの光と影

アマゾン・ドット・コムの光と影 - 横田増生(情報センター出版局)

「飛躍するIT企業階層化する労働現場」のサブタイトル下、アマゾンのヒエラルキーの一番下で働いていた著者のルポ。そこから「”顧客第一主義”を支える物流センターには、台頭するニューエコノミーの裏側で劣化していく日本の労働環境の未来図を指し示していた」とまとめる、単なるアマゾンの内部ルポにとどまらない内容。

もちろんルポそのものの内容もおもしろく読める。おすすめ。

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アマゾンはアルバイトも一瞬たりとも木を抜くことが無いように、ノルマとコンピュータの監視によってがんじがらめにされている。

使い捨て人材であるアルバイトの最大限の活用

アメリカにしろ、日本にしろ、書籍の流通に非効率的な部分が残っていることが、アマゾンのようなネット書店に付け入る隙をあたえた。

アマゾンは顧客が重視しているのは「品揃え」「利便性」「価格」の3つであることを突き止めた。

カースト制
・アマゾンジャパンの社員
・日通の社員
・アルバイト
 ・荷受・棚入れ
 ・梱包・出荷
 ・ピッキング
・見習い中のアルバイト

日本の労働環境の変化を考える格好の資料
斉藤貴男「機会不平等」

トヨタ「自動車絶望工場」とアマゾン

アマゾンに関する記事が少ないのは、取材を受けていないから
→アマゾンの秘密主義

ベゾスの借金上手

車内の都合や業界のルールなどを優先するあまりにリアル書店が忘れつつある顧客への目線が、アマゾンにはある。

ネットバブル崩壊後の「第三者委託」
既存の小売業者に対してアマゾンがそれまで培ってきた決済ノウハウや顧客情報といった、”ネットインフラ”を売り、手数料を稼ぐ方法

社員が辞めた後まで守秘義務を遵守させるという異常なまでの秘密主義

出版社・取次・書店の取り分の黄金比率
出版社70%、取次8%、22%

アマゾンが大きくなるにつれて、出版社との直取引も増えている

リアル書店の販売不振が、アマゾンでの売り上げ増加を際立たせ、出版社やソフト開発会社という製造元の目に頼もしい販売ルートとして映っている。

アマゾンのビジネスモデル。顧客動向や顧客の嗜好が充分に分析できて、そこから精度の高い需要予測が出来るようになると、売れ筋の本に関してはできるだけ多くを自社在庫として持つ。その予測データがアマゾンが今後取次を中抜きにして書籍の買い切りを増やす根拠でもある。

山田昌弘「希望格差社会」